藤沢久美の社長Talk

今週の社長Talk


2009年2月10日放送
株式会社日本商工経済研究所
代表取締役社長 坂井茂樹さん

不況は、中小企業にとってチャンス

40年近く中小企業の支援に取り組んできた坂井社長は、この不況をチャンスだととらえるべきだと言う。いかにしてチャンスをつかみ、次の時代への備えをするかを聞いた。




主な内容

1)不況期は、中小企業にチャンス到来
2)一番苦しいときにこそ、社員を磨く
3)企業が存続するための番頭の存在と資質
4)未来社会の姿を見据えた時、中小企業の役割が見えてくる

会社データ

URL http://www.shokoken.co.jp/
設 立 1974年12月
上 場 未上場
銘柄コード
資本金 80百万円
従業員数 44名
主な業務 中小企業を対象に経営コンサルティング、投資事業、人材研修や情報・出版事業など、経営支援サービスを提供。

対談を終えて

 
100年に一度の危機は、チャンス

 今回お会いしたのは、株式会社日本商工経済研究所(以下、商工研)、代表取締役社長の坂井茂樹さん。坂井さんは、中小企業の専門金融機関である商工組合中央金庫(商工中金)を経て、商工研の社長に就任されたのだが、約40年間、数多くの中小企業と共に歩んでこられた中小企業経営の専門家だ。
 数多くの中小企業と深くおつきあいされていたからこそ、430万社を超える中小企業をひとくくりでは語れないとおっしゃる坂井さんだが、それでも、この100年に一度の金融危機は、中小企業にとってはチャンスだとおっしゃる。その一つが、人材確保のチャンスが拡大するということだ。

人材採用と人材育成のチャンス

 大手企業は、景気の波に飲まれ、非正規労働者のみならず、正規社員の解雇までを検討する局面に入っている。それは、中小企業にとって、本来は定年後でなければ採用することができなかった教育された熟練の人材を、比較的若いうちに、採用するチャンスが到来しているということになる。「今は苦しいけども一人、二人を何とか採用することにチャレンジしうるかどうかが大切。世の中全体の流れが苦しくなったときがチャンス」だと坂井さんは言う。
 そして、こうした時期には、削減されがちな社員の教育費を減らすことなく、社員を磨くための時間とお金をかけるべきだと坂井さんは指摘する。社員研修などのコンサルティングも行う商工研での経験からも、厳しい時期こそ、社員の勉強意欲は高く、研修効果は、安泰時よりも高い傾向にあるそうだ。

会社が成長する時

 しかし、こうしたときにも落とし穴がある。それは、社長の姿勢。自らが率先して、身を引き締め、出費を抑え、会社が厳しい状況であることを、社員に伝えることが必要だが、それは言葉ではなく、後ろ姿で伝えることが大切で、それをうまく実践し、持続している企業の鍵を握るのが、「参謀、番頭さん、そういう人が、どれぐらいのレベルか」だと坂井さんは言う。社長は後ろ姿を示し、その意味を社長の右腕となる番頭さんたちが、こっそりと社員たちに伝えてくれる存在であるべきなのだそうだ。
 まさに、不況の時期こそ、社長から社員まで、全員が成長するチャンスのとき。それは、会社が一段成長する時であるとも言えるだろう。




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