藤沢久美の社長Talk

今週の社長Talk


2009年2月3日放送
株式会社フォーバル
代表取締役会長兼社長 大久保 秀夫さん

モノ売りを全否定して、コト売りに大転換

「もうモノは売らない。これからはコトを売る」。大胆な経営方針の転換で、赤字企業に転落。しかしそれは、10年先を見据えた戦略。社会に求められる企業が生まれる過程とは。



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主な内容

1)モノを売る時代は終わった。コトを売る時代へ
2)過去を全否定する改革を断行させた社長の「辛抱」
3)お客様のあらゆる悩みに答える「よろず相談」に挑戦
4)よろず相談に耐えうる従業員が育つ仕組み
5)顧客との信頼関係を生み出す原点は、「死生観」
6)社長の仕事は「ありがとう」を言うこと
7)100年続く会社を一緒に作る従業員の条件

会社データ

URL http://www.forval.co.jp/
設 立 1980年9月
上 場 1988年11月 JASDAQ
銘柄コード 8275(Yahoo!で株価を見る
資本金 41億50百万円
従業員数 987人(2008年3月現在)
主な業務 通信サービス、ブロードバンド関連サービス、OA・情報通信機器の販売・設置・保守・サポートなど

対談を終えて

 
「男子三日会わざれば・・・」

「男子三日会わざれば・・・」という言葉があるが、経営者の方々も、久しぶりにお会いすると、以前に増して、大きな経営者になられていて、同じ時間を過ごしていても、経営者の方というのは、密度の濃い時間をお過ごしなのだと痛感する。今回お会いした株式会社フォーバル代表取締役会長兼社長の大久保秀夫さんも、そんなお一人。5年前にお会いした際にお話いただいたビジネスのあり方を全否定し、会社を大きく進化させていらした。

方針転換で、大減益

 その全否定とは、「モノ」を売るから、「コト」を売るへの大転換だ。いかに多く売るかという売り手中心の発想を否定し、お客様の立場でという発想にシフトした。そして、大久保さんは、「これからは、モノからコトへ行くぞ。みんなコンサルティングの資格を取ってもらう」と従業員に宣言。従業員からは、「そんなことをしたら、利益が落ちる」「会社がつぶれてしまう」と疑問の声が噴出。実力のある営業担当者ほど、資格を取ろうとはしません。
 結局、翌年の利益は大幅減。その翌年は赤字。株主からも指摘を受けた。しかし、大久保さんは方針を変えなかった。葛藤の中にありながらも、自分の考えに間違いはないという信念があった。
 
今ではなく、未来を見る

 「会社にとって一番重要なことは「今」ではないのです。10年、20年、30年見ないと駄目でしょう。もっと言うと、「100年を見なければいけない」と考えたら、2年、3年の変化期なんか、どうということはないのです。そこに勇気を持って経営者が腹を据えて株主や社員に説得できないと駄目です」。この大久保さんの言葉には説得力がある。
 実際に、宣言してから4年目となる今期には、黒字転換が視野に入る。社員たちも、大久保さんのぶれない姿勢を見ているうちに、「社長の言う通りにしよう」と意識を変え、今では積極的に資格を取り、お客様に喜ばれるコンサルティング営業に軸足を移した。
 そしてこの100年に一度の金融危機に、全国の中小企業をサポートする新たな事業に着手した。全否定が、全国の中小企業を救うことにつながった。社長の意識改革とは、社会を救う一歩へとつながる重大事なのだということを痛感した。




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